2024年7月12日

日本の夏

新型コロナウイルスと歯科治療についてのお話。

たかのはし歯科クリニックの鷹觜です。

新型コロナウイルス禍という状況になってからもう2年経ちますが、日々の診療で明らかに人々の生活様式の変化を実感しております。

初期に厚生労働省が歯科治療受診を不要不急とし、感染リスクの上位に歯科治療を発表した為にその情報を信じてしまった方々が定期検診を止めてしまったり、治療を途中で中断してしまい、痛くなってから来院された時には既に遅く、それまで健全な状態だった患者さんにむし歯が多発したり、歯の神経を抜いて歯全体を覆う銀歯になってしまったり、歯槽膿漏が悪化して歯を抜かないといけない状況が以前より確実に多くなっております。

それに加えて患者さんの思考が、この2年間で“わざわざ定期検診に行かなくても大丈夫。” と変化した事も要因の一つとなっております。

実際日本のみならず海外でも( 一部の衛生環境が整っていない国を除いて) 歯科の治療の場で感染した例はなく、感染リスクを数値化しランク付けした研究結果でも歯科医療従事者は数値が測定不可能な程低く最も感染リスクの低い職業に位置付けられているにも関わらず厚生労働省や報道機関は最初の誤った情報の訂正や新たな情報の発信を積極的に行わず、この様な過去に見ない口腔環境の悪化を招いております。

歯科医療現場では以前から“新型コロナウイルス” よりももっと強いHIVウイルスや肝炎ウイルス対策を徹底しており、医療機関も含め他のあらゆる職業環境以上にマスク、グローブ、フェイスシールドの使用は常識的に行なっていたのが感染リスクの低さの理由と言えます。

あるアンケート結果によると、55歳~75歳の男女1000人に「若い頃にもっとやっておけば良かった事」の4位が「腹八分目」3位が「ウオーキング」2位が「スポーツで鍛える」で第1位が「歯の定期検診」でした。

皆さんがこの様な後悔をなさらない様に願っております。

本来なら救えた歯を救えないことは本当に心苦いです。

投稿日:2022年4月17日  カテゴリー:その他

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